差圧解消の玄関ドアについて考える

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

マンションに入居する際、私は玄関ドアには全く興味はなく、「素敵なデザインだな」程度に心の片隅で思ったか思っていなかった程度で、何の疑問も持っていませんでした。

今でもデザインについては満足しています。

ただし、契約や入居の際に、全く知らされていなかった「機能」が付いていたことにより、少し複雑な思いです。

今回、この「機能」についてとメリット、デメリットについてまとめたいと思います。

差圧解消・通風機能付きマンションドア

玄関ドアですが、風や光などを取り入れる「採光」や「通風」ドアが人気です。これらはドアを閉めたまた、ドアの中に付いている窓を開け閉めすることで、そのの空気を室内に取り込むことが出来ます。また、ドアを閉めたままの状態で外の光も取り込めるので、暗いイメージの玄関が明るくなるため良いのですが、今回の話はこの採光採風ドアの話とは少し異なります。

現在のマンションは密閉性が高く、窓や給気口などを開けない限り、外気が入ってくる隙間はほとんどありません。そういった現代の気密性の高いマンションで設置されているのが、差圧解消・通風機能(通風装置)が付いた玄関ドアです。

この機能は、玄関ドアに埋め込まれているため、室外から見たら全く気が付くことは出来ません。室内から見た場合も、「何か設置されているな」とは薄々感じますが、特に疑問も持たないかと思います。しかし、換気がされているのです。

「差圧解消」機能

ここでいう差圧とは、室内と室外の気圧に差が生じることで、この「気圧差」により、玄関ドアが重くなり、開かない、開きにくい現象が起きることがあります。

気圧差が起きてしまう要因は、24時間換気システムやキッチンのレンジフードの使用によるものです。室内の空気を外へ排出する量が、室内へ取り込む空気の量を上回ってしまったため、室内の気圧が低下。それにより、ドアが重くなり「開かない」「開きにくい」現象が起きてしまうのです。

そこで、ドアに設置されている通風装置を開けていると、外気を室内に取り込むことが出来るので、室内外の気圧差を緩和させることができ、ドアの開閉をスムーズにすることが出来るのです。

「通風」機能

上記の気圧差を解消されるために外の空気を室内へ送り込むのが「通風」機能です。

「通風」部分にはフィルターが設置されているため、通風中もきれいな空気を取り込むことが出来るそうです。また、常に外気を取り込んでは冷暖房効率が下がってしまうため、通風装置は開け閉めが可能です。

通風装置ドアのメリット

玄関ドアが重たくなるのを防いでくれる

通風装置を開けておくことによって、気圧差による「扉が重たくて開きにくい」という現象を防いでくれるので安心です。

換気ができる

通風装置のない扉の場合、玄関ドア方向からの空気の入れ替えは、物理的に「玄関扉をあけておく」ことになります。その場合、防犯や虫の侵入などの心配があります。

その点、通風装置がある場合、扉を開けることなく外の自然の空気を室内に取り込むことが出来ます。

ただし、通風装置を開けているからといって、びゅんびゅん風が入ってくるわけではありまん。換気口に手をかざしてみて初めて分かる程度のやさしい風です。

通風装置ドアのデメリット

フィルター掃除が必要

フィルターが設置されているので、フィルター掃除が必要となります。

ホコリが付いているだけの場合は掃除機で吸い取ります。汚れがひどい場合は、水や中性洗剤で洗い流し、乾燥させます。

私の中ではこのフィルター掃除が最大のデメリットです。

フィルターを掃除しないで放置しておくと、通風性能の低下を起こしたり、しみ・腐食の原因となります。

我が家のドアの取扱説明書によると、

掃除の目安は、少なくとも6カ月に1~2回程度

と記載されています。掃除頻度は「多すぎる」とまではいかないレベルではないでしょうか。

ただし、海岸地域や交通量の多い道路沿いではよりこまめなお手入れが必要となります。

ちなみに、入居したての当時、ドアに通風装置が設置されていることに全く気が付かず、ドアの部分から風が入ってきていること自体、全く気が付きませんでした。

入居後1年くらい経ったある日、なにげなくマニュアルを見ていて、初めてフィルターが設置されていることを知りました。ドアのマニュアルなんて普通見ないので、気が付いたのは奇跡に近いです。

1年間放置されていたフィルターは、油が付いていてギトギト、そして真っ黒。大量のホコリや髪の毛などが付いていて、とても悲惨な状態でした。中性洗剤を使用して洗いましたが、汚れすぎていたので、完全に汚れを落とすのは大変でした。(特に油汚れ)

汚れが溜まると掃除が大変になるので、こまめな掃除をお勧めします。

また、通風装置が設置されていること自体に気が付いてない人も多いと思うので、一度確認してみることをオススメします。

装置を開けたままにすると寒い

暖かい時期には全く気にならないのですが、寒い時期は通風装置からの風で玄関や廊下がとても寒いです。

実際、取扱説明書にも

通風装置を開けた状態で放置すると、室内温度が外気温と同等になることがあります。

と書いてあります。

そうです、外と同じくらいの気温になることがあるのです。

実際、冬に一日中開けっ放しにしていたところ、「外よりも寒いのではないか」、というくらい玄関から廊下が寒くなりました。

開け閉めがそもそも面倒

通風装置は、小さなハンドルを回すだけで開け閉めできます。開け閉めはとても簡単ではあるのですが、「昼間は開けて、夜は閉める」などを行動に移すには、正直、とても面倒です。

「常に開けたまま」か、「常に閉めたまま」が分かりやすいですが、閉めたままだと意味がない。ついつい、自動で開閉してくれればいいのにと思ってしまいます。

まとめ

・通風装置は差圧を解消してくれるので、「扉が開かない」といった現象を防いでくれて安心

・外の空気が入ってくる以上、フィルター掃除が必須なので面倒

・冬場は開けっぱなしにしておくと寒い

・開け閉めは簡単だが面倒

ぐうたらな私には悩ましい機能です。


マンションランキング